AIエージェント / 勢力図カタログ

2026年
AIエージェント勢力図カタログ

主要4つ以外の注目エージェントを5カテゴリで一覧。
ブラウザ操作型・コーディング・ビジネス統合・連携プロトコル・源流研究まで。

2026年6月 読了 約5分 本編の補足カタログ
本編

これは 「AIエージェントとは何か ─ 自律性のグラデーションで読み解く」 の補足カタログです。定義・自律性5段階・選び方・活用の思考法は本編へ。価格やリリース日など動きの速い情報をこちらに分離しています。

補足 / Also Worth Knowing

その他の注目エージェント

本編で挙げた主要4つ(Deep Research・Manus・Cowork・OpenClaw)以外にも、知っておくべきエージェントは多い。「どんな領域をサポートするか」の観点で5カテゴリに整理した。

Web・リサーチサポート ── ブラウザを操作してWeb上のタスクを自律実行
ブラウザエージェント 2025年後半〜 急成長カテゴリ

AIがブラウザを直接操作し、リサーチ・フォーム入力・予約・買い物などをWeb上で自律実行する。「独立ブラウザ型」と「拡張機能型」の2形態があり、既存のWeb体験に最も近いためエージェント入門としても有力。自律性スペクトルではLv.3〜Lv.4。

独立ブラウザ型

Atlas(OpenAI)
Chromiumベース。Agent Modeで自律実行、ブラウザメモリで文脈記憶。無料〜Plus $20/月。macOS先行。

Comet(Perplexity)
Perplexityのリサーチ能力をブラウザ操作と統合した独立ブラウザ。

拡張機能型

Claude in Chrome(Anthropic)
ページ読み取り・ナビゲーション・フォーム入力・スケジュール実行。CoworkとのWeb調査→資料作成連携が強力。

Project Mariner(Google)
WebVoyager 83.5%(single-agent構成で首位)・並列10タスク対応。2026年5月に終了し、技術はGeminiやChromeのauto-browseへ統合された。

コーディング・開発サポート ── コードを書く・作る・自作する
Devin Cognition AI|AIソフトウェアエンジニア

2024年に「世界初のAIソフトウェアエンジニア」として登場。コード作成・テスト実行・PR作成まで自律実行する。エンジニア職の未来を議論させるきっかけになった製品。

LangChain / LangGraph エージェント開発フレームワーク

実務でエージェントを自作するときに最も広く使われているフレームワーク。ツール呼び出し・メモリ・マルチエージェント協調の仕組みを提供する。「使う」より「作る」側に立つなら必修。

ビジネス業務サポート ── メール・会議・資料・ワークフローを自動化
Microsoft Copilot Agents 企業導入の最大勢力

Teams・Outlook・SharePointなど既存のM365環境に組み込まれたエージェント群。2026年3月9日、Copilot Wave 3として「Copilot Cowork」を正式発表。Claude Coworkの技術を統合し、メール・会議・ファイルを横断したマルチステップタスクを自律実行する。Microsoft 365の上位エンタープライズライセンス向けに提供され、統合スイートのE7($99/user/月、5月開始)にバンドル。

Google Labs ビジネス系エージェント 早期アクセス段階

Googleが実験段階で公開するビジネス向けエージェント群。Google Workspace利用者に身近。

CC(Creative Companion) ── Gmail・Calendar・Driveを接続し、毎朝「Your Day Ahead」ブリーフィングをメール配信。返信でカスタムリクエストも可能。米国・カナダで早期アクセス中。

Opal ── テキストプロンプトだけでワークフロー自動化アプリを構築できるノーコードツール。Gemini 3 Flashが目標を理解して最適なツールを自動選択する。Zapier・Power Automateの競合。

Pomelli ── WebサイトURLを入力するだけでブランドDNAを自動抽出し、SNSキャンペーン素材を一括生成するAIマーケティングエージェント。無料。

エージェント間連携サポート ── エージェント同士をつなぐ基盤インフラ

「エージェント同士がどう連携するか」「Webサイトがエージェントにどうサービスを提供するか」という基盤レイヤーの標準化が急速に進んでいる。2025年12月にLinux Foundation傘下でAgentic AI Foundation(AAIF)が設立され、Anthropic(MCP)・OpenAI(AGENTS.md)・Block(goose)が中核プロジェクトを寄贈して創設、Google・Microsoft・AWS等はプラチナ会員として参加。3層のプロトコルスタックが業界コンセンサスになりつつある。

MCP(Model Context Protocol)── 「エージェントのUSB-C」

Anthropicが開発しLinux Foundationに寄贈。エージェントが外部ツール(DB・API・ファイルシステム等)と接続するための標準規格。SDKは月間9,700万ダウンロード超(Linux Foundation寄贈発表時の公表値)。

A2A(Agent-to-Agent Protocol)── 「エージェントのHTTP」

Googleが2025年4月にリリース。エージェント同士が能力を発見し、タスクを委任し、状態を同期するための通信規格。100社以上が支持。マルチエージェント協調の基盤。

WebMCP(Web Model Context Protocol)── 「WebのMCP拡張」

2026年2月にChrome 146 Canaryに搭載。WebサイトがAIエージェントに直接ツールを公開できる、W3Cで標準化が進む提案仕様(Community Group Draft段階)。スクレイピング不要になる。Google・Microsoft共同開発。

Web系エンジニアへ:「WebサイトはAIエージェントが使うもの」へのパラダイムシフトを象徴している。WebMCPへの対応が今後のキャリアに直結するテーマになる可能性が高い。

※ このプロトコル群の記述は2026年6月時点の確認内容。標準化は月単位で動くため、最新仕様は各公式ドキュメントを参照。

源流・先端研究 ── 歴史的な起点と、その先の未来像
AutoGPT 2023年〜 エージェントブームの元祖

「AIが自分でゴールを目指して動く」というコンセプトを最初に世に示したOSSプロジェクト。実用性より衝撃性で業界の方向を変えた歴史的存在。現在も開発継続中。

Project Astra Google DeepMind|研究段階

カメラで現実世界を認識し、ブラウザ操作技術(旧Project Mariner系)と連携して物理・デジタルを横断するタスクを実行する「ユニバーサルAIアシスタント」の研究プロジェクト。2026年中にGeminiアプリへ統合予定。Lv.5に最も近い現実的な試みのひとつ。

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